WHAT MUSEUM、2024年2月18日(日)に 構造家・佐々木睦朗氏と建築家・難波和彦氏による特別講演会を開催

寺田倉庫株式会社(東京都品川区 代表取締役社長:寺田航平)が運営する現代アートのコレクターズミュージアム「WHAT MUSEUM(ワットミュージアム)」は、現在開催中の展覧会「感覚する構造 - 力の流れをデザインする建築構造の世界 -」の関連イベントとして、構造家・佐々木睦朗氏と建築家・難波和彦氏をお迎えし、「構造家・佐々木睦朗特別講演会」を2024年2月18日(日)に開催します。

現在WHAT MUSEUMでは、「感覚する構造 – 力の流れをデザインする建築構造の世界 -」を開催しています。本展では建築の構造デザインにフォーカスし、模型を介してその理解を深めることができます。展覧会は4つのテーマで構成され、薬師寺や白川郷といった歴史的な建築物から現代建築まで、40点以上の構造模型を展示しています。
「建築家と構造家の協働」というテーマの展示では、2023年に構造デザインの分野で国際的に高い評価を受け、Torroja Medal(トロハメダル)を受賞した構造家・佐々木睦朗氏の作品に焦点を当てています。佐々木氏は磯崎新氏、伊東豊雄氏、妹島和世氏+西沢立衛氏/SANAAら、現代建築をけん引する建築家と協働し、数々の名建築の誕生に寄与してきました。展示では、佐々木氏が携わった建築作品の模型やインタビュー映像を通して、その制作の裏側に迫ることができます。
本イベントでは、佐々木氏が登壇し、本展で展示している「あなぶきアリーナ香川(香川県立アリーナ)」や近作の「京都市立芸術大学」など、これまで手掛けた作品の構造デザインについて語ります。それぞれの歴史的な位置づけや自身の歩みを振り返りながら、総括的な視点でお話しいただきます。対談相手には、建築家・難波和彦氏を迎えます。難波氏の「箱の家」シリーズの構造設計は佐々木氏が担当しており、当館内の建築倉庫では、企画展示「難波和彦『箱の家』の展開」も同時に開催しています。この講演を通じて、両氏の経験や考えに触れ、建築の創造的なプロセスや設計の挑戦に対する理解が一段と深まる機会を提供します。
なお、本講演会は2回に分けて開催し、次回はメインスピーカーが難波氏、対談相手が佐々木氏となります。第2弾の公演会は今春以降に予定しています。

【特別講演会 開催概要】

タイトル:「構造家・佐々木睦朗特別講演会」
日時:2024年2月18日(日)10:30〜12:00(予定)
登壇者:佐々木睦朗、難波和彦 ※敬称略
参加費:無料*
定員:80名(事前申込制・先着順)
会場:WHAT MUSEUM(〒140-0002 東京都品川区東品川2-6-10 寺田倉庫G号)
主催:WHAT MUSEUM
公式サイト:https://what.warehouseofart.org/events/sense-of-structure_first-term_event5
※講演会への参加には、別途イベント付き展覧会チケットの購入が必要です
※当日は、建築倉庫公式Instagramにてライブ配信を行います(視聴無料)
建築倉庫公式Instagram:https://www.instagram.com/archi_depot

「せんだいメディアテーク」 構造模型
所蔵:佐々木睦朗
Photo by Kenji Seo

WHAT MUSEUM 展示風景
「感覚する構造 - 力の流れをデザインする建築構造の世界 -」
Photo by ToLoLo studio

【佐々木睦朗(ささき むつろう)氏 略歴】

1946年:愛知県生まれ
1968年:名古屋大学 工学部 建築学科卒業
1970年:名古屋大学大学院 工学研究科 修士課程修了
1970~1979年:木村俊彦構造設計事務所勤務
1980年:佐々木睦朗構造計画研究所設立
1998年:博士(工学)を名古屋大学で取得
1999~2004年:名古屋大学大学院 工学研究科 建築学専攻 教授
2004~2016年:法政大学 工学部 建築学科 教授
2016年:法政大学を定年退職、同大学名誉教授

主な受賞
1991年:松井源吾賞/美和ロック工業玉城工場の構造設計
2003年:日本建築学会賞(作品)/せんだいメディアテーク
2004年:国際シェル・空間構造学会 TSUBOI PRIZE(論文)ほか
2023年:国際シェル・空間構造学会 Torroja Medal

【難波和彦(なんば かずひこ)氏 略歴】

1947年:大阪府生まれ
1969年:東京大学建築学科卒業
1974年:同大学院博士課程修了
1977年:株式会社一級建築士事務所 難波和彦・界工作舎設立
2000〜2003年:大阪市立大学 建築学科教授
2003〜2010年:東京大学大学院 建築学専攻教授
2003〜2015年:グッドデザイン賞 審査委員
2013〜2017年:放送大学 客員教授
2010年:東京大学 名誉教授
2016年:グッドデザイン・フェロー
現在:株式会社一級建築士事務所 難波和彦・界工作舍 代表 工学博士

主な受賞
1995年:新建築吉岡賞、住宅建築賞、東京建築賞
2004年:JIA環境建築賞
2014年:日本建築学会賞業績賞

【感覚する構造 - 力の流れをデザインする構造デザインの世界 - について】

われわれ人類は、地震力や風力をはじめ自然の力が及ぶ世界に生き、さらには地球という重力空間において、建築における力の流れをどうデザインしてきたのでしょうか。そうした力の流れや素材と真摯に向き合い、技術を駆使し、建築の骨格となる「構造」を創造してきたのが、構造デザインの世界です。「建築家」と構造をデザインする「構造家」の協働により、数々の名建築が生み出されていますが、構造家や構造について詳しく紹介される機会は多くはありません。構造家は数学や力学、自然科学と向き合い、計算と実験、経験を積み上げた先に、やがて力の流れが自身の中に感覚化し、感性を宿すといわれています。このことから、WHAT MUSEUMでは構造デザインについて、模型を介して体感から理解を深める展覧会を企画しました。本展では鑑賞者自身が構造模型を通して、構造デザインという創造行為の可能性とその哲学を体感することができます。なお、2024年4月26日(金)から8月25日(日)まで、後期展「感覚する構造 – 法隆寺から宇宙まで -」を開催します。詳細については後日発表いたします。

【WHAT MUSEUMについて】

2020年12月、東京・天王洲にオープンした「WHAT MUSEUM」。寺田倉庫が作家やコレクターからお預かりしている貴重なアート作品を中心に公開する芸術文化発信施設です。倉庫会社としての美術施設はどう在るべきかを模索し、たどり着いたのは「倉庫を開放、普段見られないアートを覗き見する」というユニークなコンセプトでした。作家の思いはもちろん、作品を収集するコレクターのこだわりを大切な作品とともに展示。アートとの出会いの場を創出します。倉庫内で静かに光を放つ文化的価値を暗示した、WHAT(WAREHOUSE OF ART TERRADA)の名のもとに展示されるのは、平面や立体のアート作品をはじめ、建築模型、写真、映像、文学、インスタレーションの数々。これらの多様な芸術文化を、倉庫会社ならではの美術館のかたちとして、新たな切り口で企画・展示を行っています。

【建築倉庫について】

建築家や設計事務所からお預かりした600点以上の建築模型を保管し、その一部を公開しています。貴重な建築模型や普段見られない保管の現場をご覧いただけます。

【難波和彦「箱の家」の展開について】

過去約30年にわたり進化を遂げてきた建築家・難波和彦氏による「箱の家」シリーズ。難波氏が提唱した「建築の4層構造」の思想に基づき、標準化・多様化・そしてサステナブルなアプローチを追求してきたこのシリーズは、彼の建築家人生を通して発展を遂げてきました。「箱の家」は性能やシステムにより異なるステージに分類され、ここではその中から模型を抜粋して展示しています。また、通常は公開されないスタディ模型も含め、50点以上の作品をご覧いただけます。これらの模型を通して建築家・難波和彦の思想の一端に触れてみてください。

会期:2024年1月10日(水)~2024年10月31日(木)予定
会場:建築倉庫 企画展示エリア
休館日:月曜(祝日の場合、翌火曜休館)、会期中に一部休館あり
※建築倉庫に入館いただいた方に限り、鑑賞いただけます
模型提供:難波和彦+界工作舎
什器協力:株式会社PINK

WHAT MUSEUMに関するお問い合わせ

寺田倉庫 WHAT MUSEUM E-MAIL:info.what@terrada.co.jp

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