2024.1.12
WHAT MUSEUM、2024年1月27日(土)に JAXA・春山純一氏と構造家・佐藤淳氏による特別講演会「月に棲む」を開催
寺田倉庫株式会社(東京都品川区 代表取締役社長:寺田航平)が運営する現代アートのコレクターズミュージアム「WHAT MUSEUM(ワットミュージアム)」 は、現在開催中の展覧会「感覚する構造 - 力の流れをデザインする建築構造の世界 -」に関連して、2024年1月27日(土)15:00より特別講演会「月に棲む」を開催します。JAXA(宇宙航空研究開発機構)の春山純一氏と、構造家の佐藤淳氏をお迎えし、宇宙開発と建築の分野を横断する取り組みについて語ります。なお、講演会の様子は公式YouTubeでもライブ配信します。
現在WHAT MUSEUMでは、「感覚する構造 – 力の流れをデザインする建築構造の世界 -」を開催しています。本展では建築の構造デザインにフォーカスし、模型を介してその理解を深めることができます。薬師寺や白川郷といった歴史的な建築物から、建築家・磯崎新、伊東豊雄、妹島和世+西沢立衛/SANAAらによる現代建築の構造デザインまで、40点以上の構造模型を展示しています。 さらに、構造デザインが宇宙空間にどのように応用されているのかを取り上げ、JAXAと構造家・佐藤淳らによって共同開発されている月面構造物も紹介しています。
本展に関連して、JAXA・春山純一氏と構造家・佐藤淳氏をお招きし、対談形式の特別講演会を開催します。春山氏は世界で初めて月面の縦孔(たてあな)を発見し、佐藤氏は月面構造物の設計に携わっています。月の縦孔・地下空洞直接探査(UZUME)の計画や、人間が月に滞在するための月面構造物について詳しく解説します。この講演会を通じて、宇宙開発と建築の分野における横断的な取り組みに関心を深めていただく機会を提供します。
【特別講演会 開催概要】
タイトル:「月に棲む」
日時:2024年1月27日(土)15:00〜17:00(予定)
登壇者:春山純一、佐藤淳 ※敬称略
参加費:無料*
定員:150名(事前申込制・先着順)
会場:WHAT MUSEUM(〒140-0002 東京都品川区東品川2-6-10 寺田倉庫G号)
主催:WHAT MUSEUM
公式サイト:https://what.warehouseofart.org/events/sense-of-structure_first-term_event4
※講演会への参加には、別途イベント付き展覧会チケットの購入が必要です
※当日は、建築倉庫公式YouTubeチャンネルにてライブ配信を行います(視聴無料)
配信URL:https://youtube.com/live/6QvO7qOo2xw
WHAT MUSEUM 展示風景
感覚する構造 - 力の流れをデザインする建築構造の世界 -
Photo by ToLoLo studio
月マリウス丘の縦孔
(Haruyama et al., GRL 2009)
画像提供:春山純一
【春山純一(はるやま じゅんいち)氏について】
宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所助教。専門は惑星科学。京都大学大学院 理学博士号取得修了。宇宙開発事業団で月探査計画(後の「セレーネ(かぐや)計画」)の立ち上げに参加し、地形カメラの開発リーダーも務めた。月の火山活動や極域に関する研究でScience誌などに学術論文掲載多数。月の縦孔の発見で世界的に知られる。現在、小惑星探査「はやぶさ2」、ヨーロッパ‐日本共同による木星氷衛星探査「JUICE」などの計画にも参加するほか、月の縦孔・地下空洞直接探査(UZUME)計画の実現を目指している。
【佐藤淳(さとう じゅん)氏について】
東京大学准教授、スタンフォード大学客員教授、佐藤淳構造設計事務所技術顧問。東京大学大学院修了。1995〜1999年木村俊彦構造設計事務所勤務。2000年佐藤淳構造設計事務所設立。 2021年JAXA宇宙探査ハブ共同研究にて月面基地/火星基地の本格的開発開始。2022年〜国交省+文科省+内閣府「宇宙建設革新プロジェクト(スターダストプログラム)」のひとつとして月面基地を開発中。近年の作品に、Vijversburg Visitor Center、Sunny Hills in Aoyama、新白島駅、直島パビリオン、高田東中学校、宮野森小学校。2009年地域資源活用総合交流促進施設で日本構造デザイン賞受賞、2021年 ヴェネチアビエンナーレで金獅子賞を受賞したUAEパビリオンに協力。
【感覚する構造 - 力の流れをデザインする構造デザインの世界 - について】
われわれ人類は、地震力や風力をはじめ自然の力が及ぶ世界に生き、さらには地球という重力空間において、建築における力の流れをどうデザインしてきたのでしょうか。そうした力の流れや素材と真摯に向き合い、技術を駆使し、建築の骨格となる「構造」を創造してきたのが、構造デザインの世界です。「建築家」と構造をデザインする「構造家」の協働により、数々の名建築が生み出されていますが、構造家や構造について詳しく紹介される機会は多くはありません。構造家は数学や力学、自然科学と向き合い、計算と実験、経験を積み上げた先に、やがて力の流れが自身の中に感覚化し、感性を宿すといわれています。このことから、WHAT MUSEUMでは構造デザインについて、模型を介して体感から理解を深める展覧会を企画しました。本展では鑑賞者自身が構造模型を通して、構造デザインという創造行為の可能性とその哲学を体感することができます。なお、2024年4月26日(金)から8月25日(日)まで、後期展「感覚する構造 – 法隆寺から宇宙まで -」を開催します。詳細については後日発表いたします。
【WHAT MUSEUMについて】
2020年12月、東京・天王洲にオープンした「WHAT MUSEUM」。寺田倉庫が作家やコレクターからお預かりしている貴重なアート作品を中心に公開する芸術文化発信施設です。倉庫会社としての美術施設はどう在るべきかを模索し、たどり着いたのは「倉庫を開放、普段見られないアートを覗き見する」というユニークなコンセプトでした。作家の思いはもちろん、作品を収集するコレクターのこだわりを大切な作品とともに展示。アートとの出会いの場を創出します。倉庫内で静かに光を放つ文化的価値を暗示した、WHAT(WAREHOUSE OF ART TERRADA)の名のもとに展示されるのは、平面や立体のアート作品をはじめ、建築模型、写真、映像、文学、インスタレーションの数々。これらの多様な芸術文化を、倉庫会社ならではの美術館のかたちとして、新たな切り口で企画・展示を行っています。
- WHAT MUSEUMに関するお問い合わせ
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寺田倉庫 WHAT MUSEUM E-MAIL:info.what@terrada.co.jp