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WINE2017.12.5

「スーパータスカン」健在! 

「サッシカイア」の深い魅力

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1980年代から90年代、「スーパータスカン」の筆頭として、イタリアワインを牽引したのが「サッシカイア」(テヌータ・サン・グイド)だ。今もイタリアワインの最高峰として輝きを放つ。「スーパータスカン」とは、イタリア・トスカーナ地方ボルゲリで、カベルネ・ソーヴィニヨンなど国際品種のブドウで造られるボルドースタイルのワインのこと。その味がボルドーの有名シャトーに比肩することから「スーパータスカン」と評されるようになった。その始まりが「サッシカイア」だった。この11月、3代目にあたるプリシラ・インチーザ・デッラ・ロケッタさんが来日、「サッシカイア」の歴史や魅力について語ってくれた。

mrs.Priscilla「サッシカイア」が誕生したのは、第二次世界大戦中の1944年のこと。プリシラさんの祖父であるマリオ・インチーザ侯爵は無類のボルドーワイン好きだったが、戦争でボルドーワインが手に入らなくなったことから、「シャトー・ラフィット・ロートシルト」からカベルネ・ソーヴィニヨンの苗を譲り受け、みずからボルゲリの地でワインを造り始めた。当初は自家用ワインだったが、その味が口コミで評判となり、息子のニコロ・インチーザ侯爵は畑を拡大してワイン造りに本腰を入れた。世界市場にリリースされたのは60年代後半のことだ。78年には権威あるワイン専門誌『デキャンタ』のブラインドテイスティングで1位となり、後にワイン評論家のロバート・パーカーJr.が85年ヴィンテージに対し「パーカーポイント」の100点をつけたことから、その名声は揺るぎないものとなった。

そして現在、父とともにワイナリーを守るのがプリシラさんだ。インチーザ爵家は900年の歴史をもつ家系だが、彼女はみずからを「3代目」と称する。

「祖父は『サッシカイア』を生み出したパイオニア、そして父はそれを大きく発展させました。幼い頃から祖父と父が畑で働く姿を見てきました。その姿は、領主というよりファーマーそのものでした。私は、祖父と父を心から尊敬しています。」。
長じて、彼女はロンドン大学で美術史を専攻したが、卒業後に帰国、ワイナリーに参画した。

「父は、私に家業を継ぐようにとはひと言も言いませんでした。でも、私は子どもの頃から、なんとなくこの仕事をするのだろうと思っていました」。
現在、プリシラさんは広報担当として世界をかけめぐる日々だ。彼女には11歳の息子と9歳の娘がいるが、「夫の協力のお陰でなんとかやっていられるわ」と笑顔を見せる。

「世界中で『サッシカイア』ファンの方にお会いすると、祖父と父の偉大さをあらためて感じます。私は、ワインの魅力に加えて、ファミリーの歴史やイタリアの文化まで伝えることができたらと考えています」。
そう語る彼女には、侯爵令嬢らしい気品とグローバルな視線が感じられる。彼女に、今後の夢を聞いてみると、こんな答えが返ってきた。

「ワイナリーを守り、きちんと次世代にバトンタッチすること。それが、私がなすべきことであり、夢なのです」。

(文・安齋 喜美子)

問い合わせ:エノテカTEL0120-81-3634

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