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TERRADA MAGAZINE

WINE2018.5.8

ロゼ・シャンパーニュの始まり

ルイナールとヴーヴ・クリコの功績

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近年、ロゼシャンパーニュの人気は世界的にますます高まるばかり。スタイリッシュな色合いと、どんな国の料理にも合う汎用性の高さがその理由だ。今の時代にフィットする現代的な飲み物といえるが、実は、ロゼシャンパーニュの誕生は、今から200年以上前に遡る。早くからロゼシャンパーニュに着手していたのが、ランスに拠点を置く「ルイナール」と「ヴーヴ・クリコ」だ。

0508_2ルイナールは1729年創業の世界最古のシャンパーニュメゾンで、すでに1764年には、同社のロゼがドイツのステレリッツ(現ノイストレリッツ)に出荷されたという記録が残っている。現在、ルイナールは赤ワインをシャンパーニュに加える“ブレンド”スタイルでロゼを造っているが、当時は果皮をワインにコンタクトさせたまま醸造する“セニエ方式”で造られており、その色合いは「山ウズラの目の色」と言われていた。

一方、ブレンドスタイルの先駆者が1772年創業の「ヴーヴ・クリコ」だ。2代目の妻であったマダム・クリコによって大きく発展したメゾンで、その味はフランスのみならず、ロシアの宮廷でも愛されていた。同社のロゼが発表されたのは、1818年のこと。マダム・クリコが造り出したのは赤ワインをブレンドした新しいタイプのロゼシャンパーニュで、当時、大きな話題を呼んだという。

今年は、「ヴーヴ・クリコ」にとって「ロゼシャンパーニュ誕生200周年」という記念すべき年にあたり、先日、同社の醸造家ピエール・カズナーブ氏が来日、こんなことを語ってくれた。「マダム・クリコには先見の明がありました。赤ワインをブレンドしたロゼを生み出したことで、シャンパーニュの新たな可能性を見出した。華やかな気分を増幅させたり、マリアージュの幅を広げたりと、ロゼの楽しみは大きい。また、彼女には畑を見る目もありました。当時は、畑に格付けはありませんでしたが、彼女が購入した畑は、今、多くが特級畑になっています。彼女のセンスには敬服するばかりです」。

200年以上に渡り、人々に愛されてきたロゼシャンパーニュ。その歴史に支えられた味は、ワイン愛好家の知的好奇心をも刺激してくれる。
(写真は醸造家のピエール・カズナーブ氏)

(文・安齋 喜美子)

問い合わせ:MHDモエヘネシーディアジオ TEL03-5217-9738(ヴーヴ・クリコ)
TEL03-5217-9736(ルイナール)

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