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ART2018.1.5

墨と金 -狩野派の絵画-

武将たちが愛した二つの美

1225_2

足利将軍、織田信長、豊臣秀吉と武将たちが覇権争いを繰り返した乱世をそのときどきの権力者とともにサバイバルしてきた狩野派。やがて徳川家康には幕府御用絵師として迎えられ、江戸時代を通じて絵画界のトップリーダーとして君臨した。その狩野派の絵画を、墨痕も鮮やかな水墨画と金屏風、「墨と金」の両面から見る展覧会が開かれる。

1225_01出展作の一つ、《養蚕機織図屏風》は四季の風景の中に養蚕や機織りなど13の場面を描き込む。 硬い岩山の筆さばきや、墨のぼかしによる霞などは、狩野元信が中国の水墨画のエッセンスを巧みに吸収したもの。複数の場面を安定した構図にまとめあげる構成力も見事だ。

“金”の代表作は狩野探幽の《両帝図屏風》。為政者が手本とすべき古代中国の五帝のうち、舟や車、琴や歌によって天下をよく治めたという黄帝と舜帝の二人の姿を描く。たなびく金雲は金箔を貼ったり、金箔を細かく切った砂子を蒔くなどして表現されている。わずかに色の違う金を使って雲のボリューム感を現すなどのテクニックも見逃せない。

色彩まで感じられるような力強い墨のモノクロームと、「かざり」の美意識を体現する金。武将たちが愛した二つの美の系統を改めて感じることができる。

(文・青野 尚子)

墨と金-狩野派の絵画-
会期:2018年1月10日(水)~2月12日(月・振休)
会場:根津美術館 東京都港区南青山6−5−1
時間:10時~17時 月曜休(2月12日は開館)
観覧料:一般1100円
問い合わせ:tel. 03-3400-2536
http://www.nezu-muse.or.jp

【画像・上】
《両帝図屏風》狩野探幽筆 6曲1双 日本・江戸時代 寛文元年(1661) 根津美術館蔵
【画像・下】
《養蚕機織図屏風》伝狩野元信筆 6曲1双 日本・室町時代 16世紀 根津美術館蔵

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