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TERRADA MAGAZINE

WINE2017.6.6

“白ワインのカリスマ”がロワール進出

今、「アンジュー」が見逃せない!

Cabernet Franc02 (2)_C「アンジュー」は、古くから栄えてきたワイン産地。フランス・ロワール地方で生産されるワインのAOCのひとつで、その名はフランス革命以前にあった州・アンジューに由来する。栽培地域も広く、メーヌ=エ=ロワール県全域とドゥー=セーヴル県北部、ヴィエンヌ県北西部にまたがっている。生産されているのは赤(ガメイ、カベルネ・フラン)、白(シュナン・ブラン)、スパークリングワインとバラエティに富み、グロローを使ったロゼ「ロゼ・ダンジュ」も広く知られている。アンジュー・ワインは、アレクサンドル・デュマの『三銃士』にも「アトス」が日常に愛飲するワインとして登場するほど、長くフランスの人々に親しまれてきた。

Cave06_Cだが、正直なところ、歴史はあっても、その人気はボルドーやブル―ニュには及ばなかった。ところが近年、その評判を覆す造り手「クロー・ド・ネル」が現れ、話題となっている。2008年にブルゴーニュの大ドメーヌ「ドメーヌ・ルフレーヴ」のアンヌ・クロード・ルフレーヴ氏が「クロ―・ド・ネル」を見出し、ワイン造りに参画したことをきっかけに、その品質が大きく向上したのだ。現在は、醸造家のシルヴァン・ポタン氏が、ビオディナミで素晴らしいワインを造りだしている。ビオディナミのワインにありがちな発酵臭もなく、特に、ロワールの固有品種であるシュナン・ブランとグロローは驚くほどエレガント。特にシュナン・ブランは“白ワインのカリスマ”の面目躍如のおいしさだ。

アンジューの進化は、今、日本のワイン業界でも注目されて始めているが、その理由は日本料理との相性のよさにあるといえる。シュナン・ブランやスパークリングワインが日本料理に合うのは周知の事実、加えて、グロローやロゼはすき焼きや西京漬けの焼き魚などと相性は抜群。ロワールはパリからも近く、パリに多く存在する日本料理店で扱われるのは時間の問題で、「新しいニュース」になることは必至。今後は、「クロー・ド・ネル」に続く造り手の登場も期待される。ワイン好きなら、ぜひ「アンジューの進化」に注目してほしい。

(文・安齋 喜美子)

問い合わせ:ラック・コーポレーション(「クロー・ド・ネル」):TEL03-3586-7501

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