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TERRADA MAGAZINE

ART2017.9.5

能登の伝説や文化を未来につなぐ

奥能登国際芸術祭2017

塩田千春

地方で行われる芸術祭では日本各地に広がる豊かな自然や文化を再発見する機会だ。「奥能登国際芸術祭2017」は能登半島の先端、珠洲市で開かれる芸術祭。11カ国、39組が参加する。

石川直樹海にまつわる習俗が多く残る珠洲市でアーティストたちはそれぞれにユニークなモチーフを見つけた。他の地域ではすたれてしまった揚げ浜式製塩法にまつわる逸話からインスタレーションを制作したのは塩田千春。深澤孝史は寄神伝説をヒントにした《神話の続き》という作品を制作した。大陸から流れ着く漂着物から生まれた漂着神の信仰をもとにしたものだ。2005年に廃線になった「のと鉄道能登線」の駅舎や廃列車、周辺にもエコ・ヌグロホやトビアス・レーベルガー、ギムホンソックらが作品を設置する。食をテーマにした活動を展開するEAT & ART TAROは昼は準備中のキャバレーに、夜は飲食を楽しめる空間を作り出す。その他、かつての舟小屋や網の補修に使われた倉庫、廃校、空き店舗などもアートの舞台になる。

作品の多くは海沿いに設置される。会期中はパフォーマンスやこの地の伝統の祭礼神事「キリコ祭り」が行われる。日本の最涯から最先端の文化が見える芸術祭だ。

(文・青野 尚子)

「奥能登国際芸術祭2017」
会期:2017年9月3日(日)~10月22日(日) 
会場:石川県珠洲市全域
時間:会場により異なる
入館料:パスポート(当日券)一般2500円
問い合わせ:tel. 0768-82-7720
http://oku-noto.jp/

【画像・上】
塩田千春《時を運ぶ船》旧清水保育所(大谷地区)

【画像・下】
石川直樹《混浴宇宙宝湯》宝湯(宝立地区)

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