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ART2018.3.9

エミール・ガレ 自然の蒐集

海と森から生まれたガラス

0309_1

日本美術に傾倒したフランスのガラス工芸作家、エミール・ガレ。日本でも彼の人気は高く、国内の美術館に多くの作品がコレクションされている。北澤美術館、サントリー美術館、そして開催館であるポーラ美術館などから約130点を集めた展覧会が開かれる。

0309_2ガレは科学的な好奇心から多様な生物の形を巧みにデザインしている。ジュール・ヴェルヌのSF「海底二万里」などを始めとする当時の海への関心を背景に、クラゲや貝、ヒトデなど、一見グロテスクにも見える海洋生物を美しいガラス器にあしらった。また自宅に庭師を雇い、3000種もの植物を集めた庭で植物の研究にも励む。その成果はさまざまに咲き誇る花や多様な色と形の葉などに現れている。トンボやバッタ、カブトムシなどの昆虫も愛らしい姿を見せる。

ガレは工房の扉に「わが根源は、森の奥にあり」との文を掲げていた。彼は自然が生み出す造形を心からリスペクトし、インスピレーションの源としていたのだ。「ナンシーに日本人として生まれた」とも言われたガレは、四季の自然に親しみを感じる日本の感性にも通じるものを持っていたのかもしれない。箱根の森にたたずむ美術館でガレの輝きを愛でよう。

(文・青野 尚子)

「エミール・ガレ 自然の蒐集」
会期:2018年3月17日(土)~7月16日(月)
会場:ポーラ美術館 神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285
時間:9時~17時(入館は16時30分まで)会期中無休
観覧料:一般1800円ほか
問い合わせ:0460-84-2111
http://www.polamuseum.or.jp

【画像・上】
《水差「ギアナの森」》1903年頃 個人蔵
【画像・下】
《菊花文花器》1900年頃 ポーラ美術館蔵

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