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TERRADA MAGAZINE

WINE2017.11.14

「シャトー・メルシャン」140年

進化し続ける日本ワインのリーダー

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今年8月、山梨県勝沼の「シャトー・メルシャン」において、「シャトー・メルシャン日本ワインづくり140年記念イベント」が開催された。収穫を祈念する祈祷や甲州種を使った仕込み式などが行われ、多くのメディアが参加した。

IMG_3423tt2日本初の民間ワイン会社「大日本山梨葡萄酒会社」が設立されたのは、1877(明治10)のこと。この年、高野正誠と土屋助次朗(のちに龍憲)という二人の青年がブドウ栽培と醸造を学ぶためにフランス・シャンパーニュ地方に派遣され、これが日本での本格的なワイン造りの始まりとなった。「シャトー・メルシャン」は、この「大日本山梨葡萄酒会社」の流れを汲んでいる。

記念イベントに参加して強く感じたのは、「ワインが日本の文化に根づいた」ということだ。本来、ワインは「キリストの血」とされ、いわば西洋の文化であった。それが、日本の神主が神に祈りを捧げ、しかも、神饌は日本酒ではなくワインなのだから、古来、多くの外国のものを自然に受け入れてきた日本文化の包容力を感じずにはいられなかった。ちなみに、この日神事を執り行ったのは高野正誠の曾孫にあたる氷川神社の宮司・高野正興氏だった。

「シャトー・メルシャン」は、日本のワインを牽引してきたリーディング・カンパニーだが、それを如実に物語るのは、甲州種の発展に寄与したことだろう。かつて甲州種は「香りが立たない、凡庸な品種」と評されたが、その壁を打ち破ったのが故・浅井昭吾(麻井宇介)率いる醸造チームだった。ブドウの果皮を果汁にコンタクトさせるシュール・リー製法で香りとうまみの抽出に成功、1984年「シャトー・メルシャン東雲シュール・リー」を誕生させ、高い評価を得た。この技術を独占すれば、「シャトー・メルシャン」のいわゆる「ひとり勝ち」になるはずだった。だが、浅井氏はそれを潔しとせず、その技術を近隣のワイナリーに開示したのだ。以来、甲州種の品質は驚異的に向上し、現在においては数々の世界的ワインコンペティションにおいての受賞も多くなった。

そして現在、「シャトー・メルシャン」は、日本ワインのリーダーとして、さらなる進化をみせている。世界的権威のある「チャレンジ・インターナショナル・デュ・ヴァン2017」において「シャトー・メルシャン 桔梗ヶ原メルロー」ゴールドメダル受賞など、多数の快挙はもちろん、「日本のテロワールを表現する」という本来の課題にも真摯に取り組んでいる。山梨県甲州市岩崎地区の甲州のさわやかな香りを引き出した「シャトー・メルシャン 岩崎甲州」、長野県塩尻市桔梗ヶ原のメルローの魅力を生かした「桔梗ヶ原メルロー」、さらには、同じ地域の川沿いのテロワールを繊細に表現した「シャトー・メルシャン北信シャルドネ RGC  千曲川左岸収穫」、「シャトー・メルシャン北信シャルドネ RDC  千曲川右岸収穫」など枚挙に暇がない。

日本ワイン誕生から140年。今、日本は「第七次ワインブーム」と言われているが、今後「シャトー・メルシャン」からどんなワインが誕生するのか、楽しみは尽きない。

(文・安齋 喜美子)

問い合わせ:メルシャン 0120-676-757(フリーダイヤル)

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