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TERRADA MAGAZINE

VOICE2016.11.29

増田セバスチャン(アートディレクター/アーティスト)インタビュー

「アーティストが創作に専念できる環境を」

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寺田倉庫と縁のある人物へのインタビュー集『VOICE』。今回は、アートディレクターでアーティストの増田セバスチャン氏です。

増田セバスチャン氏が手掛けた、東京・原宿にある「KAWAII MONSTER CAFE」で、増田氏のインタビューは行われた。2015年8月にオープンし、1年間で約20万人が訪れた話題のレストラン。来店者だけでなく、テレビや雑誌撮影のロケ地としても人気が高いという。

「コンセプトは「誰も見た事のない東京」。 SNSで発信したくなるような空間やメニューを作ったことや、海外にもファンが多いこともあって、来店者の半分が外国からのお客様です。」

増田セバスチャン(アートディレクター/アーティスト)インタビュー

1990年代前半から舞台や現代美術の世界で活動を始めた増田氏。だが、日本ではアーティストとしてはなかなか認められず、先にファッション業界から注目を集めることになった。

「1995年に「6%DOKIDOKI」という、のちに原宿KAWAII文化の代表となるファッションのお店を開いてから、少しずつ注目されるようになりました。2010年からはアートディレクターとしても活動をはじめて、ニューヨークを拠点にアート活動を始めたのは2014年。アートに戻るのに20年かかりました。今の僕は、アート・エンターテインメント・ファッションという3つのアウトプットを持っていますが、アートを知らない人たちがこのレストランに来た時に「何か分からないけど、すごい!」と感動して、アートの入口にもなればと考えています。」

日本ではまだ個展をするつもりはなかったと話す。だが、2016年に開催するニューヨークでの展覧会を前に、2015年12月に寺田倉庫で日本では初の個展を開催した。

「20年越しの個展ですが、「最近出て来たアートディレクターの個展」と思われるのが嫌で、先に海外での評価が定まってから日本でしたいと考えていました。でも、寺田倉庫さんとの出逢いがあって、ここまで支えてくれた人たちに作品を見てもらいたいと思い、招待客のみのクローズドな個展を開くことにしたんです。ところが連日問い合わせが多く、急遽最後の2日間を一般公開しました。僕にとって、日本でも作品を認めてもらえるんだと実感できた、非常に感慨深い展覧会になりました。」

自分のことを、時代の狭間に生まれた「雑草」のようなアーティストだと言う。
「美大も服飾の学校も出ていない。広告代理店のADにもなっていない。大人に散々言われていた20代の頃と僕のやっていることはほぼ変わってないけれど、今は自分のアトリエを持ち、美大の教授にもなり、作品で評価されるようになってきた。雑草でも大きな花を咲かせられるとこれからの若い人に伝えたい。それには、アート業界も変わってほしいと思っています。」

そのために、アーティストを支える体制の必要性を訴える。

「アーティストにとって、今は作品を創る以外の仕事が8割。例えば展覧会をするには、搬入から設営、返却、保管までを考えなければいけない。でも、寺田倉庫で個展を開いた時は、すべてスペシャリストが引き受けてくれました。こういうアーティストに余計な事を考えさせなくてよいシステムはどんどん増えてほしいです。」

「寺田倉庫は、まだ駆け出しのアーティストだった頃、若手パフォーマーのために敷地を開放してくれていた。」と懐かしむ。そんな活動の原点のひとつである寺田倉庫には、世界的に影響を及ぼすような、単なるギャラリーに留まらない特別な存在になって欲しいと話し、「海外でも一貫して使える流通システムを展開して欲しいですね。美術品専用航空機があればいいのに、僕がデザインするから。」と笑う増田氏だが、そこには本気が感じられた。

増田 セバスチャン
「原宿Kawaii文化」をコンテクストとして活動。代表作に「6%DOKIDOKI」、「KAWAII MONSTER CAFE」、きゃりーぱみゅぱみゅ「PONPONPON」など。2020年に向けたアートプロジェクト「TIME AFTER TIME CAPSULE」展開中。京都造形芸術大学客員教授。

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